避放射能こども保養所「まちの縁側かもがわ」主宰者より(平成25年3月11日投稿)
東京電力福島第1原子力発電所の事故から2年が経とうとしています。
発電所から170〜300qに位置する千葉県にも放射性物質が降り注ぎました。
特に東葛地域はホットスポットが点在する状況になってしまいました。
放射性物質は移動し、濃縮し、拡散します。
1度除染しても風の吹き溜まり、雨の流れ止まりには高線量が計測されています。
物流によって、ごみの焼却によって等、さまざまな形で拡散しています。
長期低線量内部被曝の、特に感受性の強い子どもたちへの影響が心配されています。
私は事故が起こるまで、原発に対して大変無知でした。
自戒を込めて、マスコミだけに頼らず多方面から情報を得て、
孫を持つ世代として「これ以上負の遺産を後世に残してはならない」の意を強くし、出来る限りのことをしようと思いました。
チェルノブイリの実践から、短期でも「保養」に効果があることを知りました。
身近に活動している仲間と実行委員会を組み、現地スタッフの協力を得て、
千葉県で1番汚染の少ないといわれている南房総地域の鴨川で保養所を開くことにしました。
中古のささやかな戸建ての別荘ですが、
嶺岡山系の一番海に面した高台で近くに鴨川の海が一望できる展望台があり、2000坪の芝生の公園もあります。
もちろん海遊びもできますし、仲間の古民家周辺の里山体験もできます。
自然の中で、思い切り深呼吸をして遊びまわる子どもさんをみて、
保護者のかたもストレスを発散して孤立感を癒していただきたいと思います。
今後、長期的な取り組みが必要であり、チェルノブイリの取り組みのように
汚染地域のすべての子どもたちの保養を皆さんで実現していきたいと思っています。
勝又國江
[「まちの縁側かもがわ」主宰]
[避放射能こども保養所プロジェクト実行委員]
[孫たちを放射能から守る全国ネットワーク千葉支部長]
[子どもたちを放射能から守る活動ネットワーク世話人]